6年生の教科書に、
6年生の教科書に、やなせたかし氏が入ったのだそうだ。
それはそれは難しいかたを、と思う。
やなせさんは冷静でクリアな人だった。
他の本で彼は、アンパンマンは一人で行かねばならない、なぜならば、いいことをすると、たいていひどい目に会うことになる。
だから、友だちを巻き込まないように、アンパンマンはたった一人で行かなければならないのだ、と述べているのだ。
アンパンマンに友だちがいないわけではない。
さあ、僕の頭を食べなさい、というのは究極の自己犠牲だが、アンパンマンは他の人にそれをしろとは決して言わない。
彼は覚悟を決めてたった一人で飛んでいくのだ……。
友だちを守るためにーー。
ということをどのくらいの教師がわかっているだろうか。
そうして、それを6年生に説明できるのだろうか。
今の子ならわかるかもしれないが。