冥王星のおはなし
02月18日
今日は冥王星の日です。
1930年に、クライド・トンボーが、この日発見し、太陽系9番目の惑星になりました(ただ、学会に認められた日は違うようですが)。
「プルート(Pluto)」という名前を最初に提案したのは、イングランド・オックスフォード出身で当時11歳の少女、ヴァニーシア・バーニーです。天文学と同じぐらいローマ神話とギリシア神話にも興味があった彼女は、オックスフォード大学のボドレアン図書館で司書をしていた祖父ファルコナー・マダンに「Pluto」はどうか、といいました。マダンはこの提案をハーバート・ターナー教授に伝え、ターナーはこの提案をさらにアメリカにいた同僚に電報で送り、そのあとのなんやかんやを乗り越え、新惑星はこの名前に決まったのです。
確かに暗い冥王星に、冥府の王の名はぴったりだよね。
日本語で、プルートを冥王星と訳したのは野尻抱影氏です。
望遠鏡の精度があがると、最初に思われていたほど冥王星は大きくないことがわかり、ほかにもいくつか見つかったこともあって、議論が始まりました。
結局、2006年の会議で冥王星は準惑星、という新しい呼び名をもらい、惑星ではなくなりました。
なので2025年、今のところ、太陽系惑星は8つです。
ヴァニーシアはのちにオックスフォード大学に進学し、数学の教師になり、2009年に90歳で亡くなりました。
小惑星バーニー(小惑星番号6235)は彼女にちなんで命名されました。
冥王星探査機ニュー・ホライズンズに搭載されている学生微粒子計数器にも、彼女の名前がつけられているそうです。