ティム・バートンの「ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち」を観てきました……。
ティム・バートンの「ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち」を観てきました……。
ティム・バートンにしちゃ、健全すぎるくらい健全……
ウェールズの孤島に子どもたちの施設があり、その世話をしているのが凛々しくて美しく謎めいたミス・ペレグリン(ハヤブサという意味ね)という話なのですが、監督がティム・バートンにしては大人しいんだけど、隅々までビジュアル的に作り込んであって、そこそこよくできた映画だ、と思います。
でもね……。
この映画が悪い、というわけじゃなくて、なんというか、もう児童文学らしい児童文学は書けないのかなぁ……、無理なのかなぁ……と思っちゃって、それがショックだった……。
いまの日本の子どもたちには、これは無理だろうなぁ……と思って……。
「メアリー・ポピンズ」には、金儲けに夢中な父親と、女性にも選挙権を!に夢中な母親にネグレクトされている子どもたちが親を取り戻す……という裏テーマがありました。
だから両親を取り戻し、みんなで凧揚げにいってしまうとポピンズは役目を終えていなくなるのよね。
だから、いま見ても「メアリー・ポピンズ」はあまり古く感じない……。
ちょっともったりしてるっていうか、のろくて巻きたくなるところがあちこちあるにせよ……。
でも「ミス・ペレグリン……」にはそんな現代的な裏テーマはないんだよね……。
でもって、お話は小学生向けだと思うのに(シンプル)主人公は高校生以上、なのよ。
うーん。
対象は何歳だ?
“アリス”はもっと嫌みでひねくれてて(まあ、原作がそうだ、というのもあって)ティム・バートンの本領発揮だったんですが……。
そのせいなのかなぁ……。
それとも、物語を物語ること自体がもうできにくくなってしまってるのか……?
以前からそういうとこはありましたが、ディズニーって健全なのよね。
これも、まともすぎるくらい、まともだわ……。
で、それがしんどいんですかね?
というわけで「ハリー・ポッター……」も観ないといけなくなりました……。
“ハリー”はまだ観てられるのかしら?
いまの子どもにも、ひびくの?
来年……かな。
「メアリー・ポピンズ」の続編が作られることになったそうですが、それはどう変化するのかね?
児童文学は、どっちの方向に向かっていけばいいんでしょうか?