☆楽しい学校図書館のすぐに役立つ小話☆彡【文学について・その4】
NDCで小説はどうなってるかというと
913(きゅーいちさん)
9は文学
1は日本語
3は小説
ですね。
では4桁目はどうなってるかというと……。
時代区分です。
913.2まで(古事記、日本書紀、風土記)
913.3 古代後期:平安時代
913.4 中世:鎌倉・室町時代
913.5 近世:江戸時代
913.6 近代:明治以後
913.7 講談・落語本・笑話集
913.8 童話
(毎回、この、913.8の童話って、なによ!?
と思うのですが、今の言葉なら児童文学でしょう。
誰も使ってないけどさ。いい加減NDC検討委員会、なんとかしてほしい)
そうして昔は古典を勉強するのが勉強だったので、古典は重要視されていて
源氏物語には913.36
のように記号がつけられたりしています
さて
問題なのは
913.6
明治以後、です。
その明治以後、はどのように分類されているかというと、これまた時代区分で(あ、ここは5桁目です)
913.6 近代:明治以後
*次のように細分してもよい
.61明治時代
.62大正時代
.63昭和時代前期1927-1945,
.64昭和時代後期(1945-1989)
.65平成時代
.68 複数作家の作品集
となっているのですが、分からなくもないけど、この分類が実用的か?
となると、うーむ、なわけです。
私は16歳で公共図書館で働き始めたのですが、その時から日本文学は悩ましかった。
だって田辺聖子と宮本輝がいっしょなのはまだいいですよ?
でもそこへ、山岡荘八ってどうなの?
しかも「家康」って38巻あって、書架三段分が、家康なのよ。
やっぱりさ。
時代小説は時代小説で別置したほうが良くないかい?
だってそういうもの読む人ってそれしか読まない人が圧倒的で、まとめたら、たぶん、はしから、読んだ読んだ読んだ読んでない、って借りてくだろう人たちなんですよ?
そのほうが親切でないかい?
日本の文化は1970年に一度大転回期を迎えます。
萩尾望都、山岸凉子、大島弓子が台頭してきたのが69年から71年……。
日本にマクドナルドが上陸し、セブンイレブンがオープンし、ウォークマンが発売されました。
ウォークマンのせいで自分の文化で武装し、外界を遮断しながら外に出られるようになったのです。
外に出るけどニート文化、の始まりでした。
そこへやがて、氷室冴子や赤川次郎などのヤングアダルト勢が参入してくることによって日本文学はさらに混沌としてくるのですが、今回はここまで。
あ、文学の5桁までは覚えなくていいからね。
そんなふうになっている、というだけで。
2023/03/23 更新