かん子の連載

☆楽しい学校図書館のすぐに役立つ小話☆彡【司書と書店員】

本の表紙を見せて置くことを、司書は
“面だし”
といいますが、書店員さんは
“面陳”
といいます。
一年中休まないことを、司書は
“通年開館”
といいまますが、書店員さんは
“年中無休”
といいます。
お互い、同業者はなんとなくわかるものですが、どっちかな、というときは、そういう言葉遣いで判断します。
司書と書店員は、どちらもこよなく本を愛する、というところは共通で、世間ではほぼ、同じような仕事をしているのだろうと思われがちですが、実際はかなり違います。
司書は書店員によくジョブシフトするのですが(喰えないので)売った本は返ってこないのだ、ということに初めて気がついたときに衝撃を受ける人は多いです。

両方とも、あの本とあの本を集めてきて、という“棚作り”をするので(そういう棚を蔵書、といいます。ある目的を持って集められた本たち、ですね)この棚には、あの本がなくちゃだめなのに〜、までは同じなのですが、書店はお金が絡むので、次に同じ本をまた仕入れるかどうか、書店員は考えなければなりません。
図書館は一度買ったら借りられても戻ってくるので、売ったあとしばらくして、返ってこない、ということに気がつくと衝撃を受けるのです。
😁
そのかわり、図書館は、めぼしい本はいつも貸し出されている、お残りで図書館を運営するんだ、が前提で、日々の仕事をしなければなりません。

そういう意味では、本関係、とひとくくりにされがちですが、すごく近いのに似て非なる仕事だと思います。

2023/08/17 更新