_/_/_/・_・)o 図書館づくりのエトセトラ・010
【客は育つ】
本屋も何もない小さな町に公共図書館を作ると、最初はたいてい図書館員のほうがレベルは上である。
でもそれでうっかり油断をしていると、たいていは1年半くらいで追い越されることになる。
なにせむこうはそのあいだ、本を読みまくっているのに、図書館員は忙しくてろくすっぽ読めなくなるからである。
かくしてある日、ハッ、と気がつくと、うちの町からこんな!?
というリクエストを頂戴して狼狽する羽目になり、あわてて勉強しなきゃ、になるのである。
学校も同じで、最初は、うちはゾロリでまだ大丈夫ですよ、だったとしても、そこに新しい本を大量に入れれば子どもたちはそれを飲み込み、進歩していくので、半年から1年半もすれば読める本のレベルが変わっていき、下手をすると追い越される羽目になる。
こちらの仕事は、常にその3歩先、あたりの本を用意することなのだ。
客は育つ!
だからこちらもそれ以上に育たなければならないのである。
2023/11/22 更新