☆楽しい学校図書館のすぐに役立つ小話☆彡【SFの歴史・その6】
では1980、90年代は何もなかったのかというと、なかったわけではありませんが、その時代はアダルトチルドレンと異常快楽殺人の嵐が吹き荒れていたので、小説の主流はミステリーとホラーで、SFとファンタジーは忘れられた形になっていたのです。
そこにいきなり現れたのがJ・P ・ホーガンの「星を継ぐもの」シリーズです。
これは、あるとき月の上で宇宙服を着たミイラが見つかる。
どこの誰だろうと調べたら、なんと五万年前の遺体だった!?
五万年前に人類がいたはずはない!
でも彼は人類にしか見えない!
というわけで、チャーリーと名づけられた彼は
何者なのか?
どこから来たのか?
なぜここで亡くなっていたのか?
を地球上の学者が喧々囂々、あーでもないこーでもない、と議論を戦わせる、という学術系SFミステリーなのです。
まるで50年代のアシモフそっくりの正統派で、あ、そこにもどるの?と思いましたが後継者は現れず……。
というわけでジャンルにはなりませんでしたが、未だに読まれ、いつでも本が手に入る王道にはなりました。
SFが好きじゃない人でも読めるタイプなので、へ〜っ、と思った人はどうぞ。
最後の謎解きもみごとですから。
2024/01/25 更新