_/_/_/・_・)o 図書館づくりのエトセトラ・015
【文学の分類・5】
ヤングアダルト文学の台頭
1945年までは、子どもの本は13歳以下の人のためのものでした。
それが第一次世界大戦を経て、1950年代から、もう子どもではないけどまだおとなになっていないひとたち、が登場してきます。
YAの文学としては、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」と、本物の10代の女の子が書いた「アウトサイダーズ」が有名です。
どちらもまだ自分がつかめず、大人に反抗する10代を描いてます。
児童文学からは、フィリパ・ピアスの「トムは真夜中の庭で」からでしょう。
本来は大人が解決しなければならない問題に立ち向かわなければならない子ども、が出てきました。
この流れは文学だけでなく、音楽もファッションも映画も芝居も巻き込んで大きな流れになっていきます。
代表「ウェストサイド物語」ね。
ギャング予備軍の10代の子たちの抗争を描いた作品で、この流れは2008年まで続き、ハリー・ポッターとともに終焉を迎えた、と私は思います。
つまり、いまとなってはもう、関係がない、ジャンルになってしまったのです。
ヤングアダルト小説は、ミステリーやファンタジーと同じに、ここからここまで、という幅と独特な手法をもった文学のジャンルに成長したのですが、そのやり方で現実が書けなくなると消滅していくのはほかのジャンルと同じです。
なので、2008年以降は、ヤングアダルトは、ジャンル名ではなく、単なる、今、子どもたちが読んでるいまの小説、を表す言葉になってしまいました。
ただし、高校ならここの本はかなり豊富にありますが、小学校だと、ほぼ存在しない、といっていいでしょう。
なので文学は
絵本(消滅しかかってる。今まで使っていたものは、ほぼほぼ三歳にいってしまった)
幼年文学(ほぼ消滅。ゾロリがだめになったら代替え品がない)
ミステリー
ファンタジー
SF
ホラー
必要なら
時代小説
と
中国文学(三国志です)
なので、2023年は、いま読まれている四大ジャンル以外は
文学雑本(マークはYA)
乙女の本棚シリーズ
文スト文庫シリーズ
ショートストーリーズ
少女小説(復活しました。ここにはなろう系もいれます)
のあとは
ヤングアダルト(ほぼ、本がない)
になってしまいます。
昭和と平成の本は
日本文学
外国文学
そうして
古典文学
という分け方をせざるを得ないとこまできました。
ショートストーリーズはやや落ちてきたので、あと1年ほどでしょう。
住野よる、はもう棚を作らなくてよくなりました。YAに戻せばよいです。
しいていうならこれからは、知念実希人、が東野圭吾に取って代わります。
棚が必要なら作ればいいですがそこまでいかないかも。
というわけで、ただいま小学生に出せる面白い小説、がなくて困っています。
司書は無い袖は振れない……
誰か、書いてくれないかなぁ
新しい時代の新しい物語を
2024/02/28 更新