選書についての質問がきました。
選書についての質問がきました。
とても大事なことだと思うので、ここで私の見解を述べておきます。
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赤木かんこさま
お世話になっております。
新年度が始まり、読書週間の準備に追われています。
その後は春夏の本の発注を進めていく予定です。
そこで、もしよろしければアドバイスをください。
「子どものリクエストへの応え方について」です。
年度末にデータをまとめたところ、本校の蔵書構成は
文学50%、4類10%、2類7%でした。
(SLAの基準だと文学26%、4類18%、2類15%だそうです)
そこで、まずは基準を目標にして、今年は4類と2類に重点を置いて買おうと考えました。
昨年度、子どもたちのリクエスト(文庫中心)には96,000円ほど使いました。
(これでも続き物の途中までにしたりして、リクエスト全てには応えきれていません。)
ちなみにこの額は予算の44%にあたります。ちょっと多いです。
4類2類を買うためにも、今年はもう少し減らすつもりです。
「学校図書館のつくり方」に、30万の学校の予算例がありますよね?
それを参考に、22万の本校ならどうなるか考えてみたのですが、
文学の予算のほとんどを子どものリクエストに応えたとしても、4~6万しか使えないことになります。
昨年度でも応えきれなかったので、半分くらいに減ると思うと、やり繰りが難しそうで心配です。
なるべく子どものリクエストには応えたいですが、彼らが希望する本はほとんど市立図書館にありません。
でも、すべて買おうとすると予算が足りません。
机の上にカタログを置いておくと、子どもたちは印をつけたり付箋を貼って希望してくれます。
「○○の続き出てたよ」と教えてくれる子もいます。
それらすべてに応えてあげられないとき、どうやって優先順位をつけたらいいのでしょうか。
あまり読まない子にはぜひ読みたい本を入れてあげたいし、たくさん読む子にもどんどん続きをいれてあげたいのですが…
①優先順位の付け方
②年間でのリクエスト用予算の割り振り(4万くらいの場合)
③予算などの都合で応えられないとき、子どもにどう説明・対応したらいいのか
について、アドバイスをいただけないでしょうか。
大変恐れ入りますが、緊急ではありませんので、お手すきのときにお返事をいただけますと大変ありがたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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[b][color=FF9933]★**★**以下は、かん子先生からのお返事になります**★**★[/color][/b]
もともと予算が少なすぎるのが問題なのです。そもそも、22万とか10万とかの予算でまともな図書館をやろうとするほうが間違っています。
バランスのいい図書館ではなく、そこのお客さまに特化した、いびつな図書館をつくらなくてはなりません。
予算が少ない、ということはできるだけほか の方法がとれるところはそうする、というこ とと、買う本はどこかに絞らなければならな い、ということを意味するのです。
そんなところでパーセンテージだのなんだ の、いったってはじまりませんよ。
授業で一年に一度しか使わないようなものは 公共から借りてきてください。
そうして、子どものリクエストはよっぽどその子しか読まない、というようなもの以外は(それはあなたが公共にリクエストし、買ってもらい、借りてきてください)全部買ってやってください。
そして、そういうリクエストの本を公共が買ってない、というのもそもそも問題です。
普通の子どもたちが普通に欲しがる本をなぜ買ってない?
あとは無駄な買い物はしないことです。
どの本もどの本もピカピカになるように買ってください。科学の本は各ジャンル、二冊ずつ買ってください。
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